2024年5月3日金曜日

超単焦点プロジェクタを比較購入してみた

近年テレビの大型化が進んでいますが、数年おきに買い替えるのは面倒ですし、あまり大型だと2階への搬入も困難です。そこでソリューションとなるのがプロジェクタ。特に寝室のような6~8畳でも100インチオーバーが実現可能な超単焦点プロジェクタに目を付けました。ただ超単焦点プロジェクタは20~40万円もする高額商品なので実際に使ってみて選びたいところ。そこでRentioさんで15日~使ってみて比較検討してみました。

実際使ってみて特に良いと思った点は青字特に悪いと思った点は赤字にしてあります。

 

XGIMI AURA

・壁からの距離15cmで88インチ程度
・投影面は床からの高さ35cm程度
・明るさ「標準」でファン音はそこそこ。
ファン音よりも、ヴィーという音(高周波音?)が気になる。(ブラウン管テレビの・キーン音を強烈にしたような)
サウンドは素晴らしい。
・電源入れたらHDMI入力に切り替えるために毎回リモコン操作が必要。
・ハイエンドなので価格はやや高価(30万円)
・エンターテイメント用プロジェクタとして企画開発された印象。

EH-LS800B

・XGIMI AURAと違って高周波音がほぼなく風切音のみ
・明るさに応じてファンが三段階で、ロー出力ならほぼ無音(PCより静か)、ミドル出力でもPCより少し煩い程度。
・電源ON/OFFのレスポンスが速い
・ボタン一つでHDMI入力へ切り替えできる
・フレキシブルスクリーンボタンでサイズや位置を手軽に変更できる
・超超短焦点プロジェクタのため、 150インチ投影可能な距離(背面と壁が30cm)で100インチ投影すると投影下端が床から40cm程度になってしまう。距離10cmまで近づければ下端30cmまで下げられる。
フォーカスがレバー式なので微調整が少し難しい
・サウンドはまあまあ。XGIMI AURAほどではない。
・筐体がかなり大きく重い。
・ハイエンドなので高価(50万円)
・事務用機器メーカーが最高の技術を投入したエンタメ用プロジェクタという印象。

EH-LS500W

・明るさはレーザー出力100%~50%の選択。
・100%だとPCフル動作時のようなファン音。50%ならファン音はかなり静か。ただし、EH-LS800Bと違うのはジー音が聞こえる。(昔のビデオデッキ再生中のような音)
・100インチには30cm以上距離が必要。その代わり、フォーカスはピタリと合った。
・Android内蔵式でないため、むしろ設定画面などはシンプルで使いやすい。
・ただし本格的な投影形状補正機能はない。
・投影位置の下端は床から39cm。(100インチ投影時)
・投射部分にフードがついているため物が落ちて破損するリスクが少ない。反面、この出っ張りがダサい
・EH-LS800Bよりもコンパクトで軽い。
・電源を入れればすぐHDMI入力になる。10秒もかからない。
・サウンドはTVよりしょぼい。
・ハイエンドだが手頃(25万円)で4kにも対応している。
・昔からある会議用プロジェクタを高性能に改良した商品という印象。(Androidはドングル式だし)

おそらくEPSONのホームシアター向けプロジェクタはEH-LS800とEH-LS300がハイエンド・ローエンドの位置付け。フラットな上面やAndroid内蔵である点などが共通しています。
一方EH-LS500は球面レンズやAndroidがドングル式である点、ビジネス向けハイエンドプロジェクタという性格なのでしょう。ただ4kに対応している点や、独自の調整画面などPCモニタとしては使い勝手が良い面もあります。

EH-LS500とEH-LS300はどちらも25万程度なので、フルHDで良ければ後者、4kでPCモニタとして使うなら前者でしょう。PCモニタ用途に50万出してEH-LS800を選択する意味は少ないと感じました。しかし静音性やスタイリッシュさやAndroid内蔵や音質などトータルではEH-LS800が優れています。


結論としては、RentioでEH-LS800を再レンタルして「そのまま購入」を選択しました。後に超単焦点用スクリーンも買ったので110インチの超大画面を堪能しています。ただ内蔵Androidがバージョンアップの度にもっさりしていくような気がしていないでもありませんが・・・

 

2023年1月13日金曜日

Lenovo - ThinkPad C13 - Yoga 2-in-1 Chromebook レビュー

先日amazon.comで注文したThinkpad C13 Chromebookが到着しました。 (輸入で1週間ちょい)

仕事用のThinkpadX13(Windowsマシン)と比べてみます。

当然ながらブラウザを最大化するとChrome OSでも見た目は殆ど同じです


キーボードがUS配列で同じですが、C13はWinキーやPageUp/Downキーまで省略されています。ファンクションキーもアイコンが印字されています。 

トラックポイントはほぼ同じ操作感です。ほぼ、というのはLinuxとWindowsでカーソル加速の違いなどがあるのでそのためでしょう。時々ドリフト現象が起きるのも一緒です。

画面の大きな違いはX13はノングレア、C13はグレア液晶ということです。そこはいいんですが、同じグレア液晶のiPad Proと比較してしまうと発色がイマイチで安物液晶という印象。発色が劣るのをピカピカ液晶で誤魔化してる感が拭えません。

動作についてはLinuxベースの軽いChrome OSなので起動や復帰は非常に短時間です。消費電力の小さいRyzen3を軽快なChrome OSで駆動している感じなので、基本は快適ですがサイトやアプリによっては重く引っかかるケースがあります。

C13はタブレットに変形できる構造になっているため重量が重いです。手に取ったとき、X13に比べてズッシリとしていてビックリしてしまいました。正直、タブレットモードは不要と思います。

ChromeOSはAndroidベースなのでAndroidアプリがそのまま走ります。タブレットモードなら縦型でスマホと同じレイアウトで実行できます。ただ、CPUやGPUが非力だからか重い時があります。iPad Proのぬるぬるさとは比べるべくもありません。

筐体としてはガッシリ質実剛健な作りで流石はThinkpad。キーボードやトラックポイントもThinkpadらしくしっかりしているのでテキスト入力やWeb閲覧に適しています。3,4万円でAcerやASUSのChromeBookを買うよりも5万円で本機を輸入するのがオススメです。

以下随時レビュー更新

2023年1月7日土曜日

LenovoのChromeBook、Thinkpad C13を輸入した。

デスクトップPCをメインにしてると、 ソファーに腰掛けてネット見たい時などちょっと不便な時があります。スマホやiPadでもいいんですが、キーボードがないとしっくりこない。そこでノートPCということになるんですが、WindowsマシンだとデスクトップPCと棲み分けができないからなんか嫌じゃね?ってことでChromeBookに手を出すことにしました。とはいえChromeBookは安価なデバイスという位置づけでキーボードやポインティングデバイスがイマイチなものばかり。ASUSやAcer、LenovoのIdeaPadも安物ノートPCという感じ。

 

そこで米Amazon.comで見つけたのがLenovo Thinkpad ChromeBookです。昔からあるThinkpadシリーズをChromeBookにしたもので、キーボードこそアイソレーションですがトラックポイントを内蔵していて筐体もThinkpadそのもの。

 

Lenovo - ThinkPad C13 - Yoga 2-in-1 Chromebook Enterprise

 - AMD Ryzen 3 3250C Dual-Core 2.60 GHz

- 13.3" FHD Touchscreen

- 4 GB RAM

- 128 GB SSD Storage

- Chrome OS - Abyss Blue 

 

価格はたった325ドルで日本へ輸入しても5万円ちょいで済みます。ThinkpadのテイストをそのままChromeBookにした感じで、通好みのマシンですね。Lenovo Japanでは法人向けにしか販売してないようなので米Amazon.comでオーダーしましょう。



2022年9月27日火曜日

JR EAST Train Simulator 早速Steamで購入した

JR東日本公式のトレインシミュレータ、JR EAST Train SimulatorがSteamで販売開始になったので早速購入しました。京浜東北線のシミュレータは割とよくあると思いますが、八高線があるのは極めて珍しいです。八高線のしかもディーゼル区間がプレイできるとのことで興味を持ちました。

  11/11追記

正式版が配信されるに伴い、早期アクセス版の八高線と京浜東北線はプレイできなくなるようです。ええええー、ローカル線では大糸線に対応するようですが電化区間の松本~南小谷ですから気動車ではなく雰囲気は一歩欠けます。


2021年9月10日金曜日

アズールレーン クロスウェーブ 感想

前から気になっていた「アズールレーンクロスウェーブ」(以下アズレンCW)をSteam版で購入してプレイしてみました。なぜなら同じ艦船擬人化ゲームである「艦隊これくしょん」はアーケード版が出ていて3Dアクションでぐりぐり動かせるしバンバン砲撃するのが爽快だからです。アズレン原作(スマホ版ゲーム)は2Dアクションなので艦これACみたいな3Dアクションが家で出来る!と思い購入に至りました。


ちなみにPCで3Dゲームをするのはほぼ初めてなのでグラボ(RTX3060)とゲームパッドを買いました。(今後はwowsとかやるかも)

難易度やゲーム性ですが、 序盤は操作方法が飲み込めておらず「スマホ版のユーザー層には難しすぎね?」と焦りましたが何回かバトルを重ねるうちに要領を得ました。ただ敵弾を回避しながらゲージを待ってロックオンして発砲という繰り返しなので「艦これアーケード」と比べてもバトルが単調かな?というのが正直なところ。

 

キャラゲーとしては文句のつけようがないですが、3Dアクションゲームとしては(ソシャゲがメインなユーザーでも遊べる)ライトな構成でした。

 

CWで初登場のKAN-SEN、駿河(クマ耳モードのがカワイイんですがどこのシーンだっけ)

 
 

2020年6月18日木曜日

ハルノート云々は教育の失敗

 前回の記事
日米は戦争せずに「脱植民地」で協調することが可能だった
 で書いた通り、日本がアメリカと戦争する事になったのはルーズベルトが打ち出した植民地の自由市場化・共同管理システム(後に「国際連合」と呼ばれる)に日本が「実現しないだろう」と賛同しなかったからである。
 
ルーズベルト政権が日本に出したハルノートはルーズベルトの脱植民地政策の一部を表現したものにすぎず、彼の政策ーつまり国際連合という植民地の共同管理システムーに日本が賛成協力しなかったことが日米太平洋戦争の本質なのである。

アメリカがハルノートや大西洋憲章で日本に提案していたのは
・中国の植民地化をやめて日米の自由貿易を推進しよう(最恵国待遇)
・将来的には全世界の植民地を解体して自由市場にしよう(国際連合・GATT)
というものであり植民地を持たぬ者ー日本として国益にかなうものばかりであった。

しかるにハルノート陰謀説や自衛戦争説は完全な的外れであり、そういった言説が出てくるのは日本の教育の失敗と言える。日本が受け入れるかどうかを検討すべきはハルノートではなく、大西洋憲章を含めたルーズベルトの戦後構想そのものなのだ。

国際政治を理解する上で重要なのは、植民地大国イギリスの覇権に自由貿易主義のアメリカと新興植民地主義国である同時に日本が挑戦する形になったという事実であり、盧溝橋事件でどっちが先に開戦したとかソ連のスパイの陰謀がどうこうはミクロの話であって誰が覇権を握るかというマクロに殆ど影響しないものだ。

日米は戦争せずに「脱植民地」で協調することが可能だった

旧来、文明の遅れた非工業国は植民地として工業国に支配され経済を不平等にコントロールされるのが通常であった。産業革命以来、イギリスやフランスは「帝国」として全世界に植民地を有しており世界は半独占的な経済システムで構成されていた。ところが19世紀末に台頭してきた新興国であるアメリカの打ち出した「門戸開放」による中国進出が後に世界の貿易システムを根底から作り変えることになる。

1922年、アメリカが中国と列強に対して締結させた「九カ国条約」は
・中国市場の門戸開放(自由競争)
・中国の領土や主権の保全(民族自決)
を謳っており、従来の独占的・支配的な植民地システムとは一線を画するものだった。

1931年、植民地を持たざる者である日本が満州事変を起こして中国大陸の植民地化を始めた。アメリカや国際社会はこれが九カ国条約違反であるとして日本に警告する。

1941年、植民地の取り合いが第二次大戦を引き起こすと危惧していた米大統領ルーズベルトによって全世界の植民地を解体して自由市場として先進国が共同管理する構想が打ち出される。このシステムこそが戦後の「国際連合」であり、中国に対する九カ国条約の自由競争・共同管理システムを全世界へ発展させたものなのだ。

同年、日本はこの提案を拒否して東アジアに独自の経済圏を建設する事を表明し日米戦争に突入する。ルーズベルトの「国際連合」が誰でも参入できる開かれた市場であるのに対して日本の「大東亜共栄圏」は宗主国である日本がマーケットを独占するという従来型の「帝国」に過ぎなかった。

→ 敗戦後、アメリカの指導で憲法改正が行われたが憲法前文に「自国のことのみに専念して 他国を無視してはならないのであって」の一文が入れられたのはこれによる。

ただ、ルーズベルトの「国際連合」は植民地の争奪戦争を終わらせる素晴らしいアイデアであったが、イギリスやフランスが植民地をタダで手放すとは考えにくく、日本が「実現しないだろう」と考え拒否してしまったのも無理からぬものがある。実際、後発の植民地主義国である日本やドイツが先発の英仏を戦争により弱体化させ、既存の植民地維持を困難にさせたのがルーズベルトの「国際連合」方式への移行を加速させる一因になったことは否定できない。その点を強調すれば日本に対する先の大戦の非難は幾分和らぐかも知れない。

ルーズベルトの「国際連合」方式は自由競争で新たな市場を獲得したいアメリカと植民地を持たぬ者である日本にとって利益が合致するシステムであり、日本はアメリカと戦争せず協力して脱植民地の時代を作っていく選択肢もあったのである。

以上