2016年4月2日土曜日

オーガスト最新作「千の刃濤、桃花染の皇姫」を予習する(1)

オーガスト最新作「千の刃濤、桃花染の皇姫」(略称:千桃)が今年中に出そうなので世界観と設定を予習して物語のオチを予想してみることにしました。



(1) 千桃世界の文化 ~ 日本とは似て非なる国「皇国」

桃をモチーフにしたタイトルロゴ、刀剣、着物に似た衣装や寺院のような建物などから、パッと見だと中世~戦国時代あたりの日本を舞台にした和風ファンタジーかな?と思ってしまいますがあくまで架空の文化・歴史を持つ国・世界が舞台です。

装束にしても、日本の着物は直線で裁断した布を縫製して作りますが
朱璃奏海の皇族衣装(?)は裁断は曲線、襟、腰や胸が体にフィットした形状に縫製されており、洋裁の技術で和服を作ったイメージですね。
# こういうのは一歩間違うと西洋人が作った勘違いKIMONOになってしまうので難しい > 奏海の衣装

また、皇族衣装に対して巫女である椎葉古杜音の衣装だけは普通の直線的な和裁・和服なのが注目すべきポイントですね。
(肩まわりがアニメ・ゲームにありがちな改造巫女服って事を除けば、ですが)
現実世界で言うなら、巫女装束は神道と共に古代日本から存在していたもので、「千桃」作中では皇国が誕生した2000年前から基本的な意匠は変わってないのではないか、とすると皇族の衣装だけは外国から伝来した服飾文化に影響を受けている?

それが逆(巫女装束が外来のもの)だったら面白いですね。
宗教・建築・服飾・農耕技術などを一括りに考えちゃいますが、
日本(神道文化圏)を大陸から仏教文化圏の物が入ってきた国とするなら
皇国は元々大陸山間部にある仏教文化圏の国というイメージで部分的に
神道圏の文化(巫女装束など)が入ってきた国ではないか?という推測が成り立ちます。

偽皇帝である奏海が住んでいる「帝宮」(≒皇居)のデザインにしても、神道の神社より仏教の寺院に近い雰囲気ですし。
(建物にしても仏教圏の寺院は梁にも装飾が施されていて華美だが、神道圏の神社は比較的シンプルな作り)
そもそも皇帝の「○○帝」というネーミング自体が古代中国流ですしね。
これらの設定から、千桃の舞台となる「皇国」は日本というより大陸内陸部の中小国をイメージしました。(海に接するかはまだ設定が出てないと思います)

日本 <-> 皇国
海に囲まれた島国 <-> 大陸山間部(?)の中小国
神道文化圏に仏教文化圏の物が大陸から伝来 <-> 仏教文化圏に神道文化圏の物が伝来?

# ちなみに皇族衣装は「皇国で独自進化した衣装」という可能性もありますが、だとすると
# 巫女が「伝統的な衣装」を着ているのに地位が高い皇族がより歴史の浅い
# 「独自発展した衣装」を着ているのは少し矛盾しちゃうかな。

オーガストってあんまり作品の根幹に関わる設定を明かさない傾向にありますが
皇国の生い立ちから文化と技術の発展史、なぜ皇国のみ呪術が存在するのか?周辺諸国との外交関係や貿易データなどなど分厚い設定資料集を出してでも明かして欲しいものです。
(VISUAL BOOKにちょこっと載る程度の設定資料じゃ満足できんよ!)

続く

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