2016年4月3日日曜日

オーガスト最新作「千の刃濤、桃花染の皇姫」を予習する(2)

オーガスト最新作「千の刃濤、桃花染の皇姫」(略称:千桃)が今年中に出そうなので世界観と設定を予習して物語のオチを予想してみることにしました。(その2)


(2) 千桃世界の科学技術 ~ レトロな印象とは裏腹に近代から現代レベル

皇国の暮らしやオルブライト共和国の兵器を見るに
  • 火薬(銃器)
  • 内燃機関(自動車)
  • 電気(携帯電話・電磁調理器・電車・テレビ)
まで実用化されており、これはどう見ても産業革命後の近代的な文明社会ですね。
科学技術レベルは最低でも現実日本の昭和初期から終戦直後の水準で(追記 ほぼ現代レベルと考えてよいかも)、電気分野では携帯電話など現代レベルに匹敵する部分もあります。ただ機器のデザインは皇国独自の(現実日本で言うレトロ調?)ものが多いと。

偽皇帝として祀り上げられた奏海が住んでいる帝宮こそ古めかしい仏閣を思わせる建物ですが、
これは東京でいう「皇居」の中だからであって、その外部には街、明治~大正時代を彷彿とさせるビル街まであるようですね。6~7階建のビルもあるし土木建築も現実世界の近代以降レベル。ヒロイン達が通う天京帝立学院はガラス張りのモダンな建物で、現実日本では21世紀になって建てられた大学の校舎という印象。建物だけ見ても、この世界が中世や戦国ファンタジーではないことを強烈に感じさせます。

しかし本作は現実的な科学万能の世界かと思いきや、皇国では呪術・呪装刀といった超自然的な要素も共存しており、国の防衛は呪装刀を携えた武人が当たるなど、この国だけは「刀と呪術」と科学技術が共存している感じですね。そのため、皇国の科学研究水準は諸外国に見劣りしないものの、兵器の開発製造には注力していなかったと。

ざっくりですが「千桃」の世界が見えてきましたね。戦国時代とか江戸時代をイメージしていると「あれっ?」となるでしょう。
日本が敗戦後、連合国軍に占領されていた数年間の時代(昭和20~27年)をイメージしましょう。

参考文献
電撃G's magazine 2015年7月号~2016年4月号

続く

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